1月に入ると、外来には鼻水を主訴に来院される患者さんが増えてきます。
一時的に悪化する鼻水の原因として、年末年始の食べ過ぎ、飲みすぎや感冒などが挙げられますが、持続する鼻水の原因となると原因がわからずに、漫然と抗アレルギー剤を処方されるケースをよく見かけます。
スギ花粉は一月から飛びやすくなり、花粉症に伴う鼻炎の方は、花粉を部屋に入れないようにすることが大切です。
花粉症対策が十分でない場合でも鼻炎は長引きますが、花粉症の方は、一部の果物に対しても、アレルギーを持つ傾向が高いといわれています(花粉・フルーツ症候群)。
例えば、スギ花粉症の方がトマトを食べ続けるとトマトを食べてなくてもスギ花粉症が悪化したり、トマトを食べている期間はさらに症状がひどくでるということがあります。
その理由は、スギ花粉とトマトの成分に構造上似ているところがあって、スギとトマトを体が混同したり、トマトアレルギーが花粉症を増悪する場合があることにあります。
この場合はトマトをやめれば、スギ花粉症が改善するというわけです。年中花粉症の場合でも、どの花粉に対してアレルギーがあるのか分かれば、他にどの果物にアレルギーを起こしやすいいか傾向がすでに分かっています。
従って、花粉症があれば、どのタイプの花粉症なのか、また、どんな食物アレルギーの可能性が他にあるのかを調べることが理想的です。
慢性の鼻水の原因としては、他に、肩こり、体の冷え、特に冬は足元が冷えると胃腸が冷え、肩こりや全身の血流循環が悪くなって鼻水が止まらないこともあります。
場合によっては、鼻腔に病気があるかもしれません。鼻水といっても原因はたくさんあります。
原因不明の慢性の鼻水がありましたら当院までお問合せください。